ヌメ革のお手入れ|オススメの方法

ヌメ革というと、革製品の中でも特に高額な製品に使われている革の最高峰というイメージを持つ方も多いかもしれません。

そのイメージの通り、普通の革とヌメ革では製造工程が全く異なります。

そのため、ヌメ革の方が高額になるのですが、その分使い続けている時の馴染みが良かったり、肌触りが良かったりします。

そんなヌメ革の製品を買ったのであれば、もちろん長く大切に使いたいですよね。

ヌメ革はとてもデリケートで扱いが難しいように思われがちですが、しっかりと手入れのやり方を知っておけば間違いなく長く使うことができるほど耐久性に優れた革です。

そんなヌメ革のためにやるべき手入れをご紹介します。

今回は、購入直後の手入れ、普段の手入れ、濡れてしまった時の手入れ、の3つをご紹介します。

その前に、ヌメ革とはどのような革なのかという特徴をご説明します。

ヌメ革の特徴

そもそも、革製品とは「なめし」という工程で革を柔らかくしてあります。

その「なめし」の方法は「クロム」というものと「タンニン」というものを使う、二つの種類があります。

ヌメ革は植物タンニンを使ったなめしをしてあるのです。

逆に一般的な革製品は「クロム」を使っているので、クロムレザーなどと呼ばれたりします。

その「なめし」のおかげで、ヌメ革は天然素材の質の高い革となっているのです。

それでは、クロムレザーとヌメ革では何が違うのかというと、クロムレザーはその後革の表面をコーティングしますが、ヌメ革はその質の高さにこだわるため、革の表面の加工をしません。

そのため、ヌメ革はクロムレザー以上に水や汚れに弱いのが特徴です。

ただし、質が高いだけで扱いにくいのかといえばそうでもありません。

革の質が高いので、手入れこそしっかりしないといけませんが、その分耐久性は高いですし、クロムレザーより革の質感が表面に現れるので、格段と柔らかく、肌触りもよくなっていきます。

初めてヌメ革の製品を購入した時、ヌメ革について知識を集める必要はありますが、逆にいえばそれ以降はそれほど難しいことはありません。

自分の理想の革になるよう、育てていくことこそがヌメ革の魅力なのです。

購入直後の手入れのおすすめ方法

ここから、ヌメ革の製品を購入した直後にする手入れのおすすめの方法をご紹介します。

使う前に手入れをすると聞くと驚く方もいるかもしれませんが、ヌメ革は非常に繊細なので使用前に手入れをして水や汚れの対策をすることがとても大切です。

また、ヌメ革には色の加工もされていないので、ヌメ革の製品を購入した直後は薄いピンクやベージュっぽい色です。

しかし、使っているうちに摩擦熱や日光の紫外線で革がだんだん濃い茶色に変化します。

そのため、使用前に日光浴をさせて色を変化させてから使用する方が多いようです。

ただし、日光浴させるときには気をつけないといけないことがたくさんあるので、それらをこれからご紹介します。

購入直後の手入れで用意するもの

  1. 革専用の保湿クリーム

    革に栄養を与えて保湿してくれるクリームです。
  2. 乾いた布
    乾拭きやクリームをヌメ革に塗るときに使います。
  3. 馬毛ブラシ

    クリームを塗る前後のブラシ掛けで使います。

購入直後の手入れの手順

次に、ヌメ革の製品を購入した直後の手入れの手順をご紹介します。

普段の手入れも手順はほぼ一緒なので、これからヌメ革の製品を使っていく上で、何度も行う作業です。

簡単なので、ぜひ覚えてください。

乾拭きとブラシ掛けをする

ヌメ革の製品を乾いた布で乾拭きをし、ブラシ掛けをして付着している埃や汚れを軽く落とします。

購入直後はそれほど汚れなどがついていないと思うので、この工程はそれほど入念に行う必要はありません。

ただし、気になるところがあってもゴシゴシと強い力で拭いてしまうと革を痛めてしまうので気をつけてください。

クリームを薄く塗り広げる

乾いた布を使ってクリームをヌメ革に広げていきます。

このとき、薄く均一に塗り広げることを意識してください。

塗りすぎるとシミの原因になってしまうので、布にクリームを出してからそれを塗るようにすると失敗を防ぐことができます。

また、なぜ購入直後で未使用のヌメ革にクリームを塗るのかというと、先に述べた通りヌメ革は着色加工がされていないので、使用前に日光浴をさせて色味を出す作業をします。

しかし、そのときに何もしていない状態のヌメ革を日光浴させてしまうと、紫外線で革を強く痛めてしまう可能性があります。

その日光浴の時に、革を保護するためのクリームなのです。

馬毛ブラシで余分なクリームを取り除く

馬毛ブラシを掛けて、クリームが厚くなってしまったところなどを取り除いていきます。

特に、革の繋ぎ目やステッチの部分にクリームが溜まりやすいので、そういった部分を注意しながらブラシ掛けをします。

ヌメ革はクロムレザーと違って、革の表面への加工がしてありません。

そのため、動物にあった毛穴や怪我などがそのまま革に見て取れるのも特徴の一つです。

クロムレザー以上に表面に凹凸があるということなので、ブラシ掛けをすることはとても大切になってきます。

日光浴させる

ヌメ革の製品を日光浴させて日焼けをさせます。

この工程で革に色が出てくるので、好みの深い茶色になるまで日光浴させます。

ここで注意して欲しいのは、人間が日焼けする時とおなじで、日陰になっている部分は日焼けをそれほどしません。

何かと重ねて置いたり、影がヌメ革の製品の半分だけ被るような場所に置いておいたりすると色の変化にムラが生まれます。

ヌメ革製品の全体に日光が当たるように気をつけてください。

好みの色に変化したら、使用する前に一度防水スプレーをしておくと安心です。

ヌメ革は革製品の中でも特に水に弱いので、水対策ということと、汚れの付着防止にもなるのでおすすめです。

以上がヌメ革製品の購入直後に行う手入れの手順です。

日光浴は必須ではありませんが、革に日光をあてることで色が変わるだけでなく、革の内部から油分が少し出て、革の調子も整うのでぜひ行ってみてください。

普段の手入れ

ここからはヌメ革製品の普段の手入れのやり方をご紹介します。

普段の手入れで用意するもの

  1. 革専用の保湿クリーム
  2. 乾いた布
  3. 馬毛ブラシ

普段の手入れの手順

次に、ヌメ革製品の普段の手入れの手順をご紹介します。

ヌメ革は革の表面の加工をしていないため、使っているうちに手で擦れたり触れたりする部分の艶が出やすく、馴染みが早いです。

その分、乾燥してしまうと革が硬くなってしまったり、最悪の場合ではひび割れてしまったりするので、月に1度ほどの頻度を目安に手入れを行なってください。

乾拭きとブラシ掛けをする

乾いた布で乾拭きをし、馬毛ブラシでブラシ掛けをしてヌメ革製品に付着している埃や汚れを落とします。

この工程は毎日行うことで、革の艶を保つことができます。

また、ヌメ革の表面には毛穴などの凹凸があるので、埃などが詰まるとカビの原因となることがあります。

革のトラブルを避け、きれいに保つためにも毎日ブラシ掛けはしましょう。

乾拭きで軽く拭き取っても取れない汚れは、濡れてしまった時の手入れと同様の方法で目立たなくすることができることがあるので、そちらの方法を試してみてください。

クリームを薄く塗り広げる

乾いた布を使ってクリームを塗り広げていきます。

薄く均一に塗ることがポイントです。

クリームの種類によっては稀に色落ちの原因となることがあるので、心配な方は初めて使うクリームのとき、目立たない部分で試してから全体に塗るようにしてください。

ブラシ掛けをする

塗りすぎたクリームをブラシ掛けで取り除いていきます。

手入れの頻度もそうですが、クリームもたくさん塗れば良いというものではなく、むしろ塗りすぎは革にとってよくないので、このブラシ掛けでしっかりと取り除きます。

自然乾燥させる

日陰で風通りの良い場所に置いて自然乾燥させてください。

色を大きく変化させたいわけでない場合、直射日光は避ける方が良いです。

以上がヌメ革製品の普段の手入れの手順です。

クリームを塗ることで革に油分を含ませて、水に多少強くなります。

手入れを定期的に行うことで革の寿命を延ばすことができるので、革の状態をみながら手入れを行いましょう。

濡れてしまった時の手入れ

次にヌメ革が濡れてしまった時の手入れの方法をご紹介します。

ヌメ革はとても水に弱いので、水滴のシミなどが簡単にできてしまいます。

完全に消すことはできませんが、気づかないくらいに目立たなくすることはできるので、もしシミの汚れなどが気になっている場合も、この方法を試してみてください。

濡れてしまった時の手入れで用意するもの

  1. 革専用の保湿クリーム
  2. 乾いた布
  3. 馬毛ブラシ

濡れてしまった時の手入れの手順

次に、ヌメ革が濡れてしまった時の手入れの手順をご紹介します。

濡れている部分を拭き取る

まず、濡れてしまった時は素早く乾いた布で拭き取ります。

ここで、早く拭き取ることができればシミにならないで済みます。

ただ、濡れてから少し時間が経ってしまうとシミになってしまうので、濡れてしまった時はできる限り素早く拭き取りましょう。

湿った布で濡れた部分の周りと全体を湿らせる

濡れてしまった部分とその周りを重点的に、濡らして硬く絞った布で革を湿らせていきます。

先ほどヌメ革は水に弱いと言ったばかりなのになぜ自ら湿らせるのかというと、革が濡れるとその部分の革の質が濡れていない部分と変わってしまうことでシミとして目立ってしまいます。

そのため、シミの周りも湿らせてから全体の手入れをすることで、シミの部分を目立たなくすることができるのです。

最後に、ヌメ革製品の全体も軽く湿らせてから次の工程にいきます。

自然乾燥させる

日陰で風通りの良い場所で自然乾燥させてください。

湿っている時に急速に乾かしてしまうと革内部の水分を全て蒸発させてしまう恐れがあるので、直射日光の当たらない場所でゆっくり乾かしてください。

また、ドライヤーで乾かしてしまうとドライヤーの熱で革が変質したり、変色したりしてしまうので絶対にドライヤーは使用しないでください。

クリームを使って普段の手入れをする

ある程度乾いたら、乾いた布を使ってクリームを薄く広げていきます。

ヌメ革が濡れた後は、革内部の水分と油分のバランスがばらばらになっているので、クリームをしっかりと均一に塗ってください。

次、濡れてしまった時にクリームでしっかりと革に油分が浸透していればある程度の水は軽く弾いてくれます。

濡れてしまったあとの手入れとしてとても大切な工程です。

クリームを広げられたら、ブラシ掛けをしてクリームの溜まっている部分などを取り除いたらもう一度日陰で風通りの良い場所で自然乾燥させます。

以上がヌメ革の濡れてしまった時の手入れの手順です。

なにより、濡れてしまった後素早く拭き取ることが最も大切です。

まとめ

今回はヌメ革の手入れのおすすめ方法をご紹介しました。

ヌメ革製品を購入した直後の手入れは、大きな目的としては水への対策と日光浴で色味を与えることです。

しっかりとクリームを使って、革を保護した上で行なってください。

普段の手入れは、ヌメ革の状態のメンテナンスです。

月に1度ほどの頻度で行うことで、寿命を延ばすことができます。

濡れてしまった時の手入れは、何より濡れた後に素早く拭き取ることが大切です。

そして、そのあと革に油分を浸透させるためにクリームを使って手入れすることも忘れないでください。

ヌメ革は高価で経年変化を楽しめる「革の中の革」と呼ばれていますが、それはしっかりと手入れをした場合です。

ヌメ革はとても繊細なので、手入れをしないとむしろクロムレザーより寿命が短いこともあり得ます。

大切なヌメ革製品と長く付き合っていくための手入れに、ぜひ参考にしてください。

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